夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「ッ……!!」
気付いたら、
俺は一人で駆け出していた。
俺達の職業で香水を付ける事は珍しい。
香りは人に強い印象を与えてしまい、
身を隠す際や一度会った人物には特定されやすく仕事がやり辛いからだ。
でも、
リディアはあえて常に香水を付けていた。
自分の存在を主張する様に。
”アンタ、綺麗ね。
その容姿は神様があんたに与えてくれた財産よ。
隠す必要ないわ。
むしろ、見せてやりなさい!”
俺にそう言った、
出逢った頃と変わらない。
それは堂々と生きていた、彼女の証。
リディアの魅力の一つだった。
丘を駆け上がり。
俺は一番上にある墓地を目指す。
……
………。