夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
【6月15日/船】

リディアの墓参りを済ませた私達は、
明日からの仕事の為早急に帰りの船に乗り込んだ。

……。

そして深夜。
私は寝付けなくて甲板に上がると、
置いてあったベンチに腰をかけて夜の海を見つめていた。

色々あった。
だが、きっともうヴァロンは大丈夫だ。
今回の墓参りでリディアの事を乗り越えて、
彼はとてもいい表情になっていた。


…そして、何より。
ヴァロンにはアカリさんがいる。

正直、私はアカリさんを自分よりも下に見ていた。
心の何処かで、
ヴァロンの事を分かってやれるのも知っているのも私だと思っていた。

……けど、今回の事件で分かった。
私はアカリさんに勝つ事は出来ない、と。
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