夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

そして…。

「……。
実は私、シュウさんに…嫉妬してました。」

アカリさんは素直に、
私が言えない事を口にした。

それは、決して嫌味がなく…。


「シュウさんといる時のヴァロン、
遠慮がないって言うか…自由って言うか…。
私の目には、生き生きして見えるんです。」

私を羨ましいと…。
素直に相手の事を認めた…可愛い嫉妬。

モヤモヤして、
汚い言葉を吐き出した私の醜い嫉妬とは違う。


「……喧嘩しても、大丈夫ですよ。
ヴァロンはシュウさんが大好きですから!」

そう、私に笑顔で言うアカリさんを見たら…。


「……。
貴女には、敵いませんね。」

私もつられて、微笑ってしまった。

不思議な笑顔。
そして無垢で、美しい心。

ヴァロンがアカリさんに惹かれた理由が、
やっと分かった気がした。

そして、アカリさんなら…。
この先何があってもヴァロンの傍に居てくれると、確信した。
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