夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……。
アカリさんと一緒に居なくていいんですか?」
ヴァロンと一緒に居られるのは嬉しい。
でも、素直になれない私は気遣うフリをしてそう声をかけた。
彼に迷惑をかけてはいけない。
今まで通り、一緒に居るために…。
「ん、アカリならもう寝たよ。
いいじゃん、俺が今はお前と居たいんだし?
……あ。やっぱいい香りだな、お前の髪。」
問い掛けにヴァロンはあっさりそう答えると、夜風になびいて彼の頰をくすぐった私の髪に触れて目を細める。
そのヴァロンの仕草に高鳴る鼓動。
「///ッ…すみません、邪魔ですね。
すぐに結びますっ……。」
慌てて髪を束ね様と紐を取り出すと、
ヴァロンは私の手から紐を奪い、代わりにさっきのナイフを返すように私に渡した。