夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

……
………。

”いいじゃん。
一回くらい、女扱いさせろよ。”…。

”お前さ。
俺の事、ずっと好きでいてくれただろ?”…。

……。

ヴァロンは、
確かに…そう言った……?

……。

っ……いつ、から?
いつから…気付かれて……ッ。

違う、と…。
否定すればいいのに…。
頭が真っ白になって…冷静になれない。

振り返ったらヴァロンがどんな表情をしているのか…。
そればかりが頭を過って…
身体が震え出して、平常心でいられない。

”気持ち悪い”…。
そう思われるのが……。
ヴァロンに困った表情をされるのが…怖いッ……。

カタカタ震える自分の手を握り締めて、
私は俯いた。

……。

……そう、か。

これは罰だ。
私がヴァロンへの想いから、
また醜い心を生み出したから…。

今度こそもう、彼の傍にいられない…。

そう、絶望しかけた私。
< 296 / 497 >

この作品をシェア

pagetop