夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……けど。辛かったよな?
……。ごめんっ…。
黙って俺の傍に居てくれた…。
お前の優しさに甘えて…ごめんな……っ。」
私を抱き締めながら、
ヴァロンが声を震わせて…謝った。
……何故?
っ…何故、何故……?
「っ……なんでッ…。
いつもヴァロンが先に謝るんですかっ…?」
私の瞳から、涙が溢れ落ちた。
いつだって、そうだった。
初めての恋に戸惑って八つ当たりした時も。
喧嘩した時も…。
そして、今も…。
ヴァロンは絶対に、私に絶望を与えない。
どんなに私が醜くても、汚くても…。
人を哀れんだり。
同情したり。
偏見を持ったり、しない。
何を、私は見ていたんだろう?
何を必死に彼に隠そうとしていたんだろう?
ヴァロンは私の気持ちに気付いたくらいで、
嫌ったり避けたりする人間じゃないと…。
分かっていた筈だったのに…。
そんな彼だから、好きになったのに…。