夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「…っ…君の優しさに、
甘えていたのは私の方ですッ…。
いつもヴァロンは…私の、夢でしたッ…。」

追いかけても追いかけても、届かない夢。
途中で何度も諦め様とした。

…でも、
ヴァロンは距離が離れない様に…。
いつも振り返って私を見てくれていた。


「…白金バッジ。
あんなに重たい夢を…
背負わせてすみませんッ……。」

私との約束が、
彼をずっと縛っていた。
リディアとの下剋上の後、
ヴァロンは一度夢の配達人を辞めたのに…。

ボロボロだったのに…。
私との約束を叶えると、言ってくれた。


私は知っていた。
白金バッジになった日。
ヴァロンが独りで、
ずっと涙を堪えていた事を…。

白金バッジを眺める度に、
今も辛そうな瞳をしている事を…。


私にとって白金バッジのヴァロンと働ける事は掛け替えのない夢。
けど、彼にとってはきっと重い足枷。

そう思ってた。
< 299 / 497 >

この作品をシェア

pagetop