夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「…ヴァロン。
もう一つ、お願いがあります。」
「ん?何だよ?」
首を傾げるヴァロンに、私は頭を下げた。
「……息子を。
ミライを、貴方の弟子にしてやって下さい。」
親友としてではなく。
一人の、子供の父親としての彼へのお願い。
「ヴァロンの様な夢の配達人になるのが、
この子の夢なんです。
どうか、よろしくお願いします。」
愛する人だからではなく。
一人の、夢の配達人の彼を認めてのお願い。
今までの立場とは少し違う、
ヴァロンとの会話。
それを口にしたら…。
少しだけ、
幼い初恋から卒業出来た気がした。
もう彼の背中を追い掛けるのは…私ではない。
心の中でそう思った私に、ヴァロンが言った。