夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

ミライのこんな表情を、私は知らない。
いつも大人しくて、聞き分けがよくて。
妻に似て私を困らせたりしない、物静かな優しい子。

そんな息子が、
こんなに活き活きとして元気な声を上げた。
産まれたばかりの赤ん坊が、
初めてこの世に生を受けて産声を上げる様に…。

ヴァロンとの出逢いに目標を見付けて、
希望に満ちた表情と輝く瞳。

ミライは今日、
間違いなく生まれ変わった。


「…いい面構えだな。気に入った。
だがな、一つ訂正だ。
”俺の様な夢の配達人”にはなるな。
…そんなん、目標が小せぇよ。」

ヴァロンは意地悪そうに笑って、
ミライの顎をグッと掴んで見つめる。


「…ミライ、俺を超えていけ。
いつか俺を脅かして、白金バッジを奪え!
それぐらいの勢いがなきゃ、面白くねぇからな。」

子供相手にも手を抜かない。
何事も全力な、自信満々のヴァロン。
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