夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「これが証拠よ!
私は夢の配達人、白金バッジのリディア!
つい先日、下剋上成功させたんだぁ〜!」

右手の人差し指と中指の間に、
白金に輝くバッジを挟んで女は…。
いや、リディアは自慢気に俺に微笑んだ。


下剋上とは夢の配達人の上位の実力者達が、
その力を示す為のバッジを奪い合い地位を得る制度。
青銅→銀→金→白金。
と、バッジが作られた素材が力の証。
リディアの持つ白金バッジは、
夢の配達人の規定で現在三人しかいない最高位の物。

…つまりリディアは。
夢の配達人の中で三本の指に入る実力者、
という事になる。


「……。嘘だろ?
お前みたいな女が…白金バッジ?」

白金バッジなんて…。
そもそも夢の配達人のバッジなんて本物を見た事ない。
リディアの言っている事が本当に正しいのか…。

自分の身に起きている事に、
俺はすっかり混乱していた。
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