夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「ま、いきなり言われても信じられないわよね?
いいわ、ゆっくりと教えてあげる。」
リディアはバッジをしまうと、
俺をじ〜っと見つめる。
「夢の配達人の事。
下剋上の意味も理解してるみたいだし…。
アンタ、多分相当頭がいいわね?
年齢の割にたくさん勉強してきたでしょう?」
「……。」
「…あと、頑張って右手使う様にしてるけど本来は左利きよね?右も左も使いなさい。
将来両利きの方が絶対に役に立つから。」
……。
何なんだ?この女…。
確かに。
俺は同じ年齢の子供よりも勉強を強いられた。
母親に与えられた教材を、必死に熟し。
父親に認めてもらう為に…。
容姿の減点を埋める為に世の中の事も勉強した。
左利きは不吉だと注意され。
勉強の時も、食事の時も…。
右手を使わなければならなかった。
……。
リディアには、
一緒にいた束の間の時間で…見抜かれた。