夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「今はかなり痩せてるけど。
多分身体能力も高い。いい骨格してるもの。
私の早足に文句言わず付いてきたしね!」
俺の肩をポンポン叩きながら、
リディアは微笑んで…見つめてきた。
「……。
名前、あるのかしら?聞いてもいい?」
水晶の様な瞳に、惹きつけられる。
「……。ヴァロン。」
魔法にかかったみたいに、
俺は素直に…自分の名前を口にした。
「…ヴァロン、ね。
いいわ、ピッタリな素敵な名前。」
戸惑いも、不安も。
打ち砕かれて、
サラサラと砂の様に消えていく。
「私達夢の配達人はね。
自分の持っているもの全てが人の役に立つの。
長所はもちろん、
自分が短所だと思ってるもの、全てがね!」
リディアは、
あっという間に…俺の全てを夢中にさせた。