夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「……いいの。
どうせ、帰って来ないんだから。」

同居していた弟子のヴァロン君が現在家出中。
これがきっと最近よく家に来る原因だ。

平然を装っているけど、
リディアさんはヴァロン君が家出をしてから明らかに元気がない。
二人が揉めた詳しい原因は分からないけれど、
似た者同士のリディアさんとヴァロン君。
きっとお互い意地を張っているだけだ。


「反抗期、ですかね?
ヴァロン君背も伸びて、
一気に格好良くなっちゃったから。」

「……まだまだガキんちょよ。
あ〜あ、やっぱり…男なんて嫌い……。」

ガキんちょ。
と、言いながら”男なんて嫌い”。
完全にヴァロン君を男として見てるじゃないですか…。


…とは、言えず。

とりあえず、
僕はリディアさんと自宅のある隣町へ急いだ。
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