夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

小さな机を挟んで、
僕とリディアさんの視線が交わる。


「……。
なによ、ギル。私に優しくしてくれるの?」

「……は?」

リディアさんは僕を見つめて問い掛けると…。
スッと手を伸ばして僕の頰に触れて、
机から身を乗り出すと顔をゆっくりと近づけて来た。


……え?
っ……えぇ…ッ///!?

「!///っ…だ、だめですッ!!」

僕は慌ててリディアさんの両肩を掴んで、
バッと席を立って彼女から離れた。
バクバクとうるさく音を立てる心臓。


「///…ど、どう言うつもりですか?」

僕が真っ赤な顔で動揺していると、
リディアさんはくすくすと笑って椅子に座り直した。


「…アンタは。
サヤとアカリちゃんの事だけ考えてればいいの。
大事にしなさいよ?絶対に。」

そう言ったリディアさんは、
今までに見た事がない位に…儚げだった。
< 372 / 497 >

この作品をシェア

pagetop