夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

(3)

【翌日/商店街】

「……はぁ。」

今日は仕事。
屋台がたくさん並ぶ通りで商品を売る仕事。
ここに来る前から僕は憂鬱だった。
接客して商品をお客様に売るこの役割は、
消極的な僕には向いていなくて…。
いつも、大量の売れ残りを出してしまう。
その度に上の人に怒られて、また凹む。

加えて、昨日リディアさんに言われた…
”中途半端な人間”と言う言葉が尾を引いて立ち直れない。


帰りたい。
店の横で座り込んで俯く僕。


「…仕事、つまんねぇの?」

「!…えっ……?」

頭上から聞こえた声に、僕はハッ顔を上げた。

そこに居たのは…。


「!っ……ヴァ…ヴァロン、君?!」

驚いて思わず後ろに倒れて尻餅をついた僕を、
ヴァロン君は正面からじっと見つめる。
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