夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
すると、
僕の返答を聞いたヴァロン君の表情が変わる。
「……あんた、馬鹿なの?」
「!ッ………え?っ…。」
ガラッと変わった彼の鋭い目付きに、
ザワッと胸が騒ぎだして…。
心臓が嫌なバクバク音を立て始めた。
”殺される”…!?
そう、感じてしまう様な…殺気に近い、迫力。
身体がカタカタと震えだす。
……。
でも、それは一瞬で…。
「いいよね。
そうやって他人に任せて、
誰かに何とかしてもらえる人はさ。
言いなりになって、流されて…楽だよね?
すごく…。」
そう言ったヴァロン君の瞳は切なくて、
苦笑の表情を浮かべていた。
他人任せの、人生。
自分なりに、考えがあって…。
意思を持って、僕は家を飛び出したつもり…だった。
自分の父親に知ってほしくて、
自分の気持ちに気付いてほしくて…。
なんとか、したかった。