夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「舞台観るの、好きなんでしょ?
…なら、きっと出来るよ。
好きな事を想像すれば、いいんじゃない?」
「!っ……///。」
魔法にかかったみたいに、
早かった心臓が…静かになる。
今まで、考えた事もなかった。
接客を…仕事を舞台に変える、なんて。
嫌いな事を、好きな事に…変える。
苦手な事を、楽しむ事に…変える、なんて。
心がスッと、
軽くなるのを…感じた。
「…あんたが売らなくてもいいかも知れないけど。そしたら、この商品はゴミだよね?
”お残しは許しません!”…。
俺の師匠うるせぇから、大変だぜ。」
ヴァロン君はクスクス笑って、
僕から離れて立ち上がると再び無邪気な笑顔を浮かべて…客引きをしてくれた。
「お兄さん!
この子もお菓子欲しいって〜!」
見事な演技で僕を惹きつけて、誘ってくる。
その楽しそうな姿に、
僕は思わず笑顔になった。