夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
……。
姉弟じゃ、ねぇよ…。
少し前までは、
言われても何とも思わなかった台詞が…。
この頃から俺の胸を騒つかせる。
イラッとする様な、
このもどかしい気持ちが…分からない。
「……。ヴァロン。
お前、そろそろ仕事やってみるか?」
モヤモヤしていた俺に、
いつの間にか側に来ていたマスターが言った。
「!……え?」
「そろそろ、
リディアの修業だけでは物足りんだろう?
もっと羽ばたきたくて、
うずうずしてるんじゃないか?」
マスターが、微笑った。
多分、マスターは気付いていた。
リディアともっと対等になりたいと、
強く願っている俺のその気持ちに…。