夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「…ね、ギル。
アカリちゃんをヴァロンのお嫁さんにして?」
「!……は?…はいっ?」
リディアさんの言葉に、
僕は鳩が豆鉄砲を食った様に驚く。
「アカリちゃんなら、
きっと私の見れなかったヴァロンが見られる。
あの子を笑顔にしてくれると、思うんだよね。」
「……。」
冗談、でしょう?
その言葉を、僕は飲み込んだ。
リディアさんの表情。
ヴァロン君の事を想って願う瞳を見たら、
冗談な訳ないって…。
彼女が真剣に言っている事が分かった。
「アカリちゃんになら、あげる。
ヴァロンが今より良い男になったらさ、考えてみてよ。…ね?ギル。」
「……。
ヴァロン君が、嫌がるかも知れませんよ?」
僕がそう呟くと、
リディアさんは首を横に振って…。
ふふっと、微笑った。