夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
…でも、
二人はちゃんと出逢った。
アカリはヴァロン君を笑顔にして。
ヴァロン君はアカリを幸せにしてくれた。
色んな事があって、離れそうになっても…。
互いが弱い方の手を引いて、
その度に必死に離れまいと生きている。
”……バカね。
今のままでいいのよ。”…。
本当に、その通りだった。
リディアさんの願いを必死に叶え様としたけど…。
「…僕は、やっぱり中途半端だな。」
空の上で、
自分の無力さに苦笑いを零す僕。
「…そう?
私の中では、ヴァロンの次に良い男よ。」
背後から聞こえた声。
昔は苦手だった、声が…優しい。
「私の為に泣いてくれた。
アンタの綺麗な心、素敵だと思うわ。」
最高の、褒め言葉を…もらった。
リディアさん、
僕は貴女の夢の配達人になれたんですね。
【秘密の約束-終わり-】