夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
【リディア19歳/サヤの家】

「リディア、白金バッジ昇格おめでとう!」

「ありがとう。
サヤも仕事決まったんでしょ?
ずっと好きだった劇場で働くんだっけ?
良かったわね。」

飲み物の入った互いのグラスをカチンッと合わせて、私達は乾杯した。


「えへへ、ありがとう。
大好きな演劇の側で働けるなんて最高!
あ〜毎日が楽しみ〜!」

溢れる笑顔を抑え切れず微笑むサヤ。
小柄な彼女は小動物の様に可愛くて、
茶色の長い髪とパッチリした瞳が印象的。
悪い男が付かない様に見張りたくなる。


「今公演してる舞台がね、また良いの!
はぁ〜あんな素敵な恋、したいなぁ〜///。」

自分の頰を押さえてポ〜ッとするサヤ。

夢見る少女。
もう、私には忘れてしまった感情だ。

王子様なんていない。
男なんて、嫌い。

…目の前のサヤみたいに、可愛くなれない。
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