夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「おい、お客様に顔を見せろッ…!」
黒いスーツの男に、
グイッと強引に顔を上げられる子供。
長い前髪の隙間から、
ゆっくり見開かれたその目は…。
客席を射るような鋭い眼光。
「!……ッ。」
私はその子の瞳から、目を逸らせなくなった。
呼吸が、止まる。
その次の瞬間…。
子供は目を細めて笑った。
私の心臓が、トクンッと…鳴る。
その子供の表情が、
昔絵本で見た王子様の絵と…何故か重なる。
”やっと、見付けた”…。
”やっと、逢えた”…。
それは直感で、無意識に感じた感情。
「……5億ッ!!」
気付いたら、
私はその子を競り落としていた。
……
………。