夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

(2)

【船/船室】

何でこんな事になったのかしら…。

私はさっき買った、
雨に濡れた少年の髪や身体をタオルで拭きながら考えた。

白金バッジになって、
初仕事で手に入れた高額の報酬。
全て、こんな子供に使ってしまった。

自分と血も繋がらない子供に。
しかも、今は子供だけど…大嫌いな男。

この少年だっていつか、男になる。


…でも、この子の瞳を見ると。

そんな後悔の思いや、
自分の汚い心が洗われる様な気になる。

私と似た境遇でありながら、
誰を恨む事ない綺麗な心が瞳を輝かせてた。


生意気そうな眼差し。
それなのに、
私は少年を見ると微笑んでしまう。

もっとその瞳で貫いて欲しくて、
堪らなくなる。
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