夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
【港街/リディアの自宅】
「…さあ、今日からここが家よ。」
鍵を解除して玄関の扉を開けると、
少年は固まった様に動かなかった。
少年、名前はヴァロン。
ついさっき、
マスターに紹介した際に隠れ家で聞いた。
船の中では一言も言葉を発しなかったから、
もしかして口が利けないか言葉を知らないのかと心配した。
…けど、違う。
この子はきっと今まで、
誰にも声を聞いてもらえなかったのだ。
自分の気持ちを声にして発すれば、
今までヴァロンにとって嫌な事が起こった。
だから尋ねられた事、
必要最低限の言葉しか話さない。
身体に虐待の傷痕はなかったけど、
それよりもヴァロンの心に突き刺さっている傷痕の方が…恐らく重症。
「…さあ、今日からここが家よ。」
鍵を解除して玄関の扉を開けると、
少年は固まった様に動かなかった。
少年、名前はヴァロン。
ついさっき、
マスターに紹介した際に隠れ家で聞いた。
船の中では一言も言葉を発しなかったから、
もしかして口が利けないか言葉を知らないのかと心配した。
…けど、違う。
この子はきっと今まで、
誰にも声を聞いてもらえなかったのだ。
自分の気持ちを声にして発すれば、
今までヴァロンにとって嫌な事が起こった。
だから尋ねられた事、
必要最低限の言葉しか話さない。
身体に虐待の傷痕はなかったけど、
それよりもヴァロンの心に突き刺さっている傷痕の方が…恐らく重症。