夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「さて、お腹空いてるわよね?
何か作りましょうか!」

私はヴァロンから離れて、冷蔵庫を開けると食材を取り出した。
早速勉強を開始させようかな。
そう思ってヴァロンを調理に呼ぼうと視線を向けると…。


!……ッ///。

思わず、見惚れてしまった。

私の渡した合鍵を握り締めて、
その小さな拳を愛おしそうに見つめるヴァロンの姿に…。

バカみたいかも知れないけど…。
あの綺麗な瞳に見つめられている鍵が、
大切にされている鍵が、

羨ましくなるくらい…だった……。


ヴァロンは、
私のあげた合鍵をずっと離さなかった。
肌身離さず持っていて、
眠る時でさえ固く握り締めていて…。

少し成長すると、
手で握り締めているのは格好悪かったのか…。
さり気にネックレスとかアクセサリーに見える様に工夫してどんな時も持っていてくれた。
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