夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
……
………。
私は上の空だった。
店に向かう途中、サヤとどんな会話をしたのか全く覚えていない。
気付いたら目的の飲食店の前に着いていて、
扉を開け様とした時…。
「…!……あ、いけない。」
自分が今日、財布を忘れて家を出て来てしまった事に気付いた。
奢るとか言ってたのに、最悪。
と、思いつつも話さない訳にはいかなくて私はサヤの方を見た。
「サヤ、ごめん。私今日お財布忘れて…。
……。あれ?……サヤ?」
自分の側に居ると思っていたサヤがいない。
店から少し離れて辺りを見渡すと…。
お腹を押さえて地面にうずくまるサヤを見付けた。
「!……サヤ?
っ…サヤ!どうしたのっ…?!」
私が慌てて駆け寄ると、
サヤは顔色が真っ青で汗をかいていた。