夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「っ……お腹、痛いッ……。」
「!……えっ?……っ。」
苦しそうに息を吐くサヤ。
私は彼女の小さな肩を支えながらも…。
一瞬、迷ってしまった。
自分より小さな彼女を抱きかかえて、
病院に連れて行く事も…私には出来たのに……。
私は、それが出来ずにいた。
……その時。
「おい!っ…おい!
どうしたんだよッ…?!リディアッ…!!」
私の耳に届く、声。
ハッとして声のする方を見ると…。
「!っ……ヴァロン…?」
そこに居たのは、ヴァロン。
ヴァロンは呆然とする私を一瞬見て、
そしてサヤの様子を伺うように屈んで顔を覗き込むと…。
彼女を優しく抱きかかえて立ち上がった。