夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
【病院/病室外の廊下】

仕事からまだ戻れないギルバートが来るまで、
私達は廊下の長椅子に座っていた。

ヴァロンは何も聞かない。
さっきから何も話さない。
ただ、私の隣に座っていた。

……。

暫くすると、
今までに見た事がない位に慌てたギルバートが汗だくで私達の元に駆け付けた。
血相を変えてしがみ付く彼を、
ヴァロンは必死になだめながら状況や結果を説明してくれて…。


「…ほら。
さっさと奥さんとガキん所行けよ。
明日からの仕事、暫く俺が代わってやるから。」

ホッとして涙を流すギルバートに、
ヴァロンは普段通りの口調でそう言った。


「っ……うん。
ヴァロン君、本当にありがとうっ…!」

そんなヴァロンに、
笑顔で頭を下げるギルバート。

……。

私は二人を、直視出来なかった。
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