夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
長椅子に座ったままの私。
でも…。
顔を合わせる事を躊躇った私の前に、
ギルバートはやって来ると頭を下げた。
「リディアさん、ありがとうございます!」
「!……え?」
私に感謝の笑顔でお礼を言うギルバート。
胸が、ズキッと痛んだ。
「リディアさんが遊びに来てくれていた時で良かった…。
また、落ち着いたら遊びに来てやって下さい。」
私の心の醜さを知らずに、
ギルバートは心から感謝の気持ちを伝えてくれていた。
……。
やめて…。
私は、サヤが苦しめばいいと…。
自分と同じ想いをすればいいと…思った……っ。
ズキズキと痛んで、涙が出そうだった。
「リディア、帰ろうぜ。
……?……リディア?」
「……ッ!!」
「!っ……リディア!!」
ヴァロンの呼び掛けを無視して、
私は長椅子から立ち上がると病院を駆け出した。