夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
本当は分かってた。
こんな性格だから私は愛されない。
サヤみたいに甘える事なんて出来ない。
あんなに可愛く微笑む事なんて出来ない。
私は絵本のヒロインの様に可愛い女の子じゃないもの…。
王子様が守りたいと思ってくれる様な、
小さくて可愛いらしい女の子じゃ…ない……。
誰も私を女の子扱いなんてしてくれない。
再び涙が溢れそうになった私。
そんな私の顔を隠す様に、
ヴァロンが頭に被せてくれていた上着を…。
バサッと…掛け直した。
「……。
見てほしくねぇなら見ねぇよ。
…ただ、雨。強くなって来たから、行くぞ。」
そう、ヴァロンの声が聞こえたと思ったら…。
大きな手が、私の手を取って駆け出した。
「っ……///。」
トクンッ…と、高鳴る胸。
私は走りながらヴァロンに引かれた手を、見た。