夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
……
………。
予想以上に降る雨。
私達は軒下で雨宿りをしていた。
隣にいるヴァロンをチラッと見ると、
私よりまだ少しだけ…目線が下の彼。
…でも、その横顔はもう子供じゃない。
私の目にはもう、1人の男性にしか見えない。
狭い軒下。
すぐ隣にいるヴァロンの体温が伝わってきそうで、ドキドキした。
///……ねぇ?
私、貴方を好きになっていい?
私は貴方よりだいぶ年上で、
決して小さくて可愛い女の子じゃないけど…。
……好き、なの///。
貴方に、甘えてみたい。
また、手を繋いでほしい。
いつか、私を抱き締めてほしい。
「…リディア、見ろよ。虹が出てる!」
心の中で乙女心を呟く私に、
ヴァロンが空を指差して言う。
いつの間にか止んだ雨。
輝く空に架かった虹。
私の大好きな景色。
大好きな人と見上げる幸せ。
この先も、
ずっとずっとヴァロンと見たいと思った。