夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
(5)
……
………。
ヴァロンは、
家に帰って来なくなった。
生意気な口調が、態度が…変わった。
以前は反抗的と言っても、
何だかんだで最後には私の言う事を聞いていたヴァロン。
それが、
私を避ける様に…私を見なくなった。
…そして。
隠れ家で擦れ違ったヴァロンから、
今までとは違う甘い香りがする様になった。
別の家でお風呂に入った様な石鹸とシャンプーの匂い。
私の物とは違う、女物の…香水の香り。
雑誌にも書かれて、
たくさん写真が載った。
ヴァロンが女性とキスしたり身体を触り合っている、写真。
幸せな恋人となら良かった。
でも…毎回毎回、違う女性。
……。
あんなに綺麗だったあの子が、何故?
私はヴァロンをあんな風にしたくて…
こんなに辛い想いをして離れたんじゃない…!
私は、仕事を休んで…
隠れ家でヴァロンを待ち伏せした。