夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
【リディア28歳/夢の配達人隠れ家】

私は、
16歳になったヴァロンと久々に向かい合った。

私より高くなった目線。
私がヴァロンを見上げて…。
ヴァロンが私を見降ろす…。

大人びた表情。
襟の開いたシャツから覗く首元と鎖骨と胸板。
長い前髪から覗く、射る様な切れ長の目。

全体から溢れる様な色気に、呼吸が止まる。


……。

ねぇ?
お願いだから、自ら汚れ様としないで?

見たくない。
っ…そんな貴方を、見たくない。


「私はアンタを男娼にする為にここまで育てたんじゃないわッ…!!」

「っ…うるせぇよッ…!!」

腕を掴んでいた私の手を、
彼はいとも簡単に…振り解いた。
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