夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……真っ正面から受け止める。
それが私がアンタにしてやれる最後の事だと思ってるわ。」
私は上着を脱ぐと、
ヴァロンの正面に立って見つめる。
初めてこの家に来た時は、
私が屈んで顔を覗き込んだのに…。
今では見上げるばかりだった。
……大きくなったね。
想像した通り…ううん、それ以上。
貴方は私にとって、
間違いなく1番素敵な男性。
ヴァロンと居られた時間は、私の宝物だよ。
貴方との最後の時間は…。
師匠として、
少しでもヴァロンの瞳に立派に映ります様に…。
「…さよなら、リディア。」
ヴァロンがそう呟いて、
私に下剋上を仕掛けてきた。
私とヴァロンの最期の時間が、始まる。
……
………。