夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
逃げ場の少ない家の中、
ヴァロンは自分が得意な体術で向かってきた。
もし力技で攻められたら、間違いなく私の不利。
私はヴァロンの攻撃を交わす事を重視して、彼のスキを窺った。
家中を引っ掻き回して時間を稼ぐ。
……。
でも、暫くして…。
私は自分の身体の不調に気付いた。
いつもより重くてダルい様な身体。
こんな時に、嘘でしょう…?
今日…ううん、あと少しだけでいい……。
私とヴァロンの時間を、邪魔しないでッ…!
自分を必死に奮い起こして戦闘を続けていると、私の異変に勘付いた様にヴァロンの動きが鈍った。
優しい、彼。
……でもね、ヴァロン。
そんな優しさは、いらないわ…!!
「……甘いわね、ヴァロン。」
一瞬の隙をついて背後に回ると、
私はガッと腕で彼の首を絞め付けて力を込めた。