夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

私がそっと目を閉じた瞬間…。

ヴァロンはグッと力を込めて後ろに跳ぶと、
背後の壁に私の身体をバンッ!!とぶつけた。
その衝撃で一瞬怯む私の力。

ヴァロンは自分の腕を背後にいる私の後頭部に回して前のめりになると…。
そのまま背負い投げする様に私を床にバァンッ…!!と、叩き付けた。


見事に彼は、技を返してきた。
あの窮地で私を振り解いた。

……。

けど、やっぱりヴァロンは優しかった。

彼が私を倒したのは、
柔らかいカーペットの上。

お陰で衝撃が少なくて…。
私は意識を失う事もなく、天井を見上げていた。

私にトドメを刺す事もしない。
私から手を放して、
ゆっくり離れて様子を伺っているだけのヴァロン。


……本当に、甘い。
でも、他人を傷付けない優しい心。
とてもとても、大好きだった。

私はゆっくりと、
グッと身体に力を込めて…身を起こそうとした。
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