夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

優しさを武器に変える事が出来るのなら、
それは長所になる。
ヴァロンの良いところを、捨てる事はない。

絶対にヴァロンは、
誰よりも白金バッジに相応しい夢の配達人になる。
私はそれを傍ではもう見られないけど、
この白金バッジをヴァロンに持っていてほしい。
私の代わりに、持っていて?

心の中でそう呟いて…。
私はヴァロンに自分の白金バッジを渡そうと、した。


……っ…?

でも、突然視野がボヤけて…。
頭がぐらっと、揺れた。

上手く立ち上がれず、足元がフラつく…。


「!っ…リディアッ…!!」

ヴァロンの声が、聞こえた気がした。
フワッと身体が優しい温もりに包まれて…。

一瞬、意識を失った。

……。

ガッシャーンッ…!!!!


!?……え、……?

ガラスが割れた様な、大きな音。
私がハッとすると…。

私は、力強い彼の腕の中にいた。
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