夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

一度だけ。
今夜だけ。

神様、私にヴァロンを下さい。


……。

深く身体を繋げて、共に果てても…。
もっと、もっと…と。
私とヴァロンは何度も求め合った。

このまま明日なんて来なければいい…。
ずっとヴァロンの腕の中で、
ただの一人の女の子でいたかった。


……。
………。

明け方、ふと目を覚ました。

いつの間にか意識を手放していた私。
その間も私を離さないで、
抱き締めてくれているヴァロン。
さすがの彼も、眠っていた。


///……可愛い寝顔。

そっと顔を少し上げて彼を見つめる。
昔から、憎らしい位に長いまつ毛。
変わらない寝顔。

おかしいな。
今まで何十回、何百回…
それ以上見てきたヴァロンの寝顔。

これが最後だなんて、思えない。

変なの。
好きな人に抱かれて、
嬉しいのに…幸せなのに……。

涙がじわじわと、滲んでくる。
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