夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「っ……ふざけんなよ……。」
声を震わせるヴァロンの瞳から溢れ出す…涙。
ポタポタ、ポタポタ…。
まるで雨粒の様に床に落ちた。
「俺がッ…。
そんなモン欲しくてこんな事っ……。
あんたを抱いたと…思ってんのかっ…?」
悲痛の、叫び声。
初めて見る…ヴァロンの涙。
「……欲しくねぇ。
そんなモン…欲しくねぇよ……っ。」
それはヴァロンが、
今まで隠してきた私への…気持ちだった。
私と同じ様に、
なかなか素直になれず…。
ずっと、言葉に出来なかった…想い。
この時、私はやっと…気付いた。
ヴァロンが、
私を…愛してくれていた事に……。
師匠と弟子ではなく。
家族としてでもなく。
私を一人の女性として、見てくれていた事に。
……
………。