夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
私は、先生に勧められてこの診療所で暮らす事になった。
ここは自宅兼、診療所になっていて、
先生は看護師を務める奥さんと一緒に仲睦まじく暮らしていた。
私より少し年上の二人は、
結婚してだいぶ経つけど子供はいないらしい。
暖かい二人に支えられて、
私の新しい生活が始まった。
……。
風の便りで、
ヴァロンが白金バッジの夢の配達人として活躍していると聞いた。
依頼人の夢を必ず実現させる、
たくさんの人々の夢を叶え続けるヴァロン。
……やっぱり。
彼は私の思った通りの、男だった。
「…アンタのパパは、
すごく格好良くて…とても素敵な男なのよ。」
毎日毎日、
お腹の子供にヴァロンの事を話すのが私の日課。
きっと…。
生まれてからは聞かせてあげられないから…。
今の内に、たくさん話してあげたかった。