夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
病気の事。
残りの余生をこの小さな島で過ごす事。
夢の配達人になってから保護者代わりを務めてくれていたマスターには全て話していた。
…赤ちゃんの事、以外は。
この子の父親が誰かなんて、
一生誰にも言うつもりなかった。
私の我が儘で、
何も知らないヴァロンを困らせたくない。
彼をたくさん傷付けた私。
それを乗り越えて、
今ヴァロンは必死に頑張ってくれている。
私の託した白金バッジを、輝かせてくれている。
そんな彼に、絶対に知られたくない。
「……お前が、
好きでもない男と寝る訳がない。
…父親は、ヴァロンだろう?」
「……っ。」
マスターの言葉に、涙が出そうになった。
”軽い女”、”誰とでも寝てる”…。
男を見下して、言い寄ってくる男を利用する様に生きていた私は…そう言われていた時もあった。