夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……パパが、分かるの?」
私がお腹に触れたまま写真を見つめると、
これまで静かだったのが嘘の様に赤ちゃんは動いた。
まるで…。
”パパに会いたい”…と、言われている様で…。
嬉しいのに、切なくて…。
溢れそうな涙を、私はグッと堪えた。
胎動を感じた私の様子を見て、
先生と奥さんは安心した様に微笑んでくれた。
「美男美女のお父さんとお母さん。
きっと、綺麗な赤ちゃんですね!」
奥さんの言葉に、
私は首を横に振って微笑む。
「……似てほしく、ないです。
私にも、彼にも…似ないでほしい……。」
心からそう思った。
実の両親に会えないこの子にとって、
もし私やヴァロンに似た容姿で産まれてきたら…。
それはきっと、
この子がずっと抱える疑問や不安になってしまうから…。
……
………。