夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
12月に入ると、
病魔が私の身体を蝕み出した。
よく手足や身体に力が入らなくなる。
関節が痛み出したり、貧血や熱発…。
体調が良い日の方が少なくなってきた。
それでも、
自分に出来る楽しみを見付けて頑張った。
12月24日はヴァロンの誕生日。
一緒に暮らしていた時は特にプレゼントなんてあげなかったけど、毎年一緒にケーキを焼いた。
最初の年は上手く生地が膨らなくて、
二人で”こんなのケーキじゃない!”って文句を言い合った。
ある年は飾りの苺の数が奇数で、
割り切れないから私が一個多く食べたら…。
”お前マジ信じらんねぇ!”…って、
ヴァロンは本気で拗ねた。
「あの頃は、可愛かったなぁ…。」
私が思い出してくすくす笑うと、
お腹の中のユイもまるで一緒に笑っている様に動く。