夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……。
ありがとう、充分。」
私は微笑んでお礼を言った。
……
………。
レナとレイが帰った後、
私は洗い物しながらヴァロンの事を想った。
ヴァロンは自分の過去を私が知ったら、
哀れむと…思ったのかな?
ヴァロンは、
いつも私の前で格好良く在ろうとしてる。
”バロン”の時は時々甘えてくれたけど、
そういえばここに来てから…
全くそんな素振りを見せない。
いつも私の旦那様として、
頼り甲斐のある優しい男性でいてくれてる。
「……私、ヴァロンの奥さんだよね?」
左手の薬指に輝く結婚指輪。
”嬉しい事も、悲しい事も。
楽しい事も、辛い事も…分かち合おう。”…。
そう、誓った筈だったのに…。