夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】
「……順調だよ。
今だってアカリに会いたいから早く帰るんだろ?」
普段なら「うるせぇ。」とか「関係ねぇ。」と言って交わす質問。
でも…。
ま、昨日世話になったし。
と、仕方なく答えてやった。
「…よし!シュウ、帰るぜ。」
「リディアの事。
アカリさんに話したんですか?」
鞄を持って振り返った俺に、
シュウが真っ直ぐに見つめながら言った。
俺は、思いがけないシュウの言葉と…。
リディアの名前に動揺して、
鞄をドサッと…床に落とした。
「……。
シュウ、お前…何言ってんの?」
「その様子じゃ、まだですね。
もしかして、何もアカリさんは知らないんですか?」
”何も”…。
シュウの指す言葉の意味が、俺を震わせる。