スーパー丸尾ブラザーズ
部屋に行くと名菜がオレの漫画をあさっていた。

「げっ、見つかった!」

いつもだったら名菜にタイフーンパンチをするところ。

だけどオレはもう、タイフーンレンジャーを卒業したし。


ベッドのはしごを登ってドサッと横になった。

「ちい兄、シカト?」

「好きな漫画持って、さっさと出てって」


名菜がはしごを登ってくる。

「ちい兄ごめんね。わたしが勝手に漫画を持っていこうとしたから怒っているの?」

「違うから、早く出てってよ」


それなのに名菜はオレの布団にもぐりこんできた。

オレは名菜と話す気力もなくなって、隣にいる名菜のことをそのままにしていた。


タイフーンレンジャーを卒業したのに、オレは大人になれていなかったんだな。


だって、オレは風馬みたいに告白できないもん……

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