スーパー丸尾ブラザーズ
隣で名菜が泣いていた。

「なんで名菜が泣くんだよ」

「わからないけど、ちい兄の悲しい気持ちが伝わってきたの」

そしてオレと名菜は晩ごはんができるまで、抱き合って眠ってしまったんだ。


名菜のいびきで目が覚めた。名菜の赤いほっぺが涙で濡れていたから、オレは自分のトレーナーの袖で、名菜のほっぺをこすった。


名菜、ごめんな。心配かけさせて。


自分のほっぺも濡れていることに気づいた。だから慌ててこれも拭いたんだ。


部屋にいく兄が入ってきた。

「なんで名菜が祥平のところで寝てるの」

「さ、さあね」

こういう時のごまかしかたがわからなかった。


「お前、最近タイフーンレンジャー見ないから、名菜がさみしがってたぞ。

タイフーンレンジャー、無理してやめる必要ないんじゃないの?」


なぜかいく兄にはお見通しだった。

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