スーパー丸尾ブラザーズ
わたしは演技には自信がありました。

普段からタイフーンレンジャーをやっているからです。

乙姫様をやることに決まってから、台本を見ると、ちょっとこれではだめだと思ったのです。


だからわたしはアドリブをしました。

すると、菅原先生が「名菜の乙姫は面白いな」って言ってくれました。


だからわたしはますます調子に乗りました。

総練習を見たちい兄の感想は、


「オレ、友達のほとんどから『祥平の妹はCMの見すぎだね』って言われて、恥ずかしかったんだぞ」

と、言われました。


いく兄が「ちょっと乙姫様やって見て」って言ったので、わたしは乙姫様になりきりました。


「オーッホッホッホ!

さあ浦島よ、この玉手箱を受け取るがいいわ!


……それ開けちゃだめぇい!!!

……アンタ、えらいことになるよ」


ここで、わたしは目をキラーンとさせるのです。


するといく兄が「CMよりも高飛車だな」と言いました。

難しい言葉は、わたしにはわかりませんでした。

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