スーパー丸尾ブラザーズ
「うん、そうだけど……
もしかしてここって丸尾くんの場所だったの?急に私が来て邪魔だったよね」
「いや、そんなことないよ」
そう言って俺がベンチの左端に腰掛けると、ベンチの中央に座っていた澤口さんが右端にずれた。
「俺も毎朝ここに来てるんだ。
もし澤口さんが気になるようなら、火曜と金曜に来たらいいよ。その日は俺、朝練だからさ」
この日はこれ以上特に会話もなく、お互い思い思いに時間を過ごした。
澤口さんは小説を読んでいるようだ。俺はスマホでスポーツ情報をチェックする。
最初はスマホをいじりながらも澤口さんの存在が気になったりしたけど、次第に慣れてきた。
というよりは、お互い自分の世界に入り込んでいて、そこにいても気にならなかったんだ。
澤口さんがここを離れる時に、
「丸尾くん、私のこと知ってたんだね。やっぱり委員長だったから?」
と、聞かれた。
「え?去年同じクラスだったでしょ」
「でも私なんて地味だし……」
この子は多分自分に自信がない子なんだな。
「関係ないよ。クラスメイトだもん、委員長じゃなくても覚えていたよ。
あのさ、澤口さんが嫌じゃないならまたおいで」
澤口さんは少し口角を上げて頷いた。
もしかしてここって丸尾くんの場所だったの?急に私が来て邪魔だったよね」
「いや、そんなことないよ」
そう言って俺がベンチの左端に腰掛けると、ベンチの中央に座っていた澤口さんが右端にずれた。
「俺も毎朝ここに来てるんだ。
もし澤口さんが気になるようなら、火曜と金曜に来たらいいよ。その日は俺、朝練だからさ」
この日はこれ以上特に会話もなく、お互い思い思いに時間を過ごした。
澤口さんは小説を読んでいるようだ。俺はスマホでスポーツ情報をチェックする。
最初はスマホをいじりながらも澤口さんの存在が気になったりしたけど、次第に慣れてきた。
というよりは、お互い自分の世界に入り込んでいて、そこにいても気にならなかったんだ。
澤口さんがここを離れる時に、
「丸尾くん、私のこと知ってたんだね。やっぱり委員長だったから?」
と、聞かれた。
「え?去年同じクラスだったでしょ」
「でも私なんて地味だし……」
この子は多分自分に自信がない子なんだな。
「関係ないよ。クラスメイトだもん、委員長じゃなくても覚えていたよ。
あのさ、澤口さんが嫌じゃないならまたおいで」
澤口さんは少し口角を上げて頷いた。