スーパー丸尾ブラザーズ
神社の階段を降り、衣里は最後に言った。

「たくさん悩んだけど、史弥くんと付き合ったことは後悔してないよ。少しだけど、自信もついたし。

私を好きになってくれてありがとう」


「俺もだよ。ありがとう、衣里」


軽く手を振ってから、ざくざくと雪の中を反対方向に歩いていった。


家に着くと名菜と祥平が母さんのご飯支度の手伝いをしていた。

今日はクリスマスイブだからごちそうだ。


「ふみ兄帰ってきた!」

名菜はぴょんぴょこ跳ねながら、俺のあとに続いて階段を登ってきた。


部屋に入ってコートを脱ぐ。


「ねえねえ、友達のパーティーは楽しかった?

あっ、このマフラー、プレゼントだね!」


家族にも、友達の家でパーティーをするって言ってあったんだ。

俺は名菜の頭をくしゃくしゃって撫でる。

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